2014年6月7日土曜日

谷澤達也&テクニカル・ボーイズはどこまで通用するか? (第16節愛媛FC)

  ゲーム序盤での「つば迫り合い」から、最年少の井出が物怖じせずにアジリティを発揮して、完全にジェフペースのままの90分でした!見ていてジェフのパスワークに「ワクワク」するも、相手ゴールキーパーの奮闘でセットプレーからのケンペスの1ゴールのみに終わったことに課題が残ります。それにしても井出の「リードオフマン」的な働きは素晴らしい!ジェフの他の選手も自然と躍動を始めます。さらに実質的に「ルーキー」のプレーヤーにここまでやられたら、どんな相手でも浮き足立ちますよね・・・「誰だアイツは?」未知なるプレーヤーに対する恐怖感はジェフも痛いほどよくわかっています。昨年の幸野選手(長崎)や清水選手(岡山)に遭遇した時には、チームの混乱ぷりが・・・。

  「谷澤の法則」というのがありまして、本人も無意識にやってしまっているクセなのかもしれませんが、「足元が下手な選手にはパスを出さない」傾向があります。ちょっと失礼な話になりますが、テクニックよりもスピードやパワーに長けているケンペスや田中が、谷澤からのパスで決定的なシーンを迎えるのをあまり見た事がありません。その一方で井出の決定機のほとんどは谷澤からのパスだと思います。そもそも去年までの谷澤にパサーとしてのイメージなどほとんどありませんでした。両SBの米倉・高橋へのパスは、谷澤の選択肢では一番下に置かれているかのように、積極的ではなかったですし・・・。

  ましてや谷澤と逆のサイドでプレーする事が多かった田中とのパス交換なんてほとんど無かったのですが、今年に入って反対サイドを務める井出へのパスは多いのです。これじゃあケンペスや田中がイライラして自分のプレーができないのも納得です(昇格できないのも・・・)。さて井出が谷澤とのコンビネーションで頭角を現し、さらに中村も谷澤のサポートを受けて伸び伸びと左サイドを駆け上がっています(パスが来ないことも多いですが・・・)。

  さらにベテラン谷澤の秘めたる能力を引き出しているのが、「天才トラッパー」大塚で、谷澤がボールをこねくり回す展開に陥らないように、素早くポジションを寄せます。町田に勝るとも劣らないセンスでワンツーを返してくれる大塚は、谷澤にとっては井出と並んでお気に入りのようで、谷澤の選択には「中村よりも大塚」という傾向が見られます。大塚・井出と2列目を形成する谷澤にとっては、まさに「谷澤軍団」みたいなやり易さを感じているように見えます。

  しかも「谷澤軍団」はベンチにも控えていて、最近ではリードしている展開でも町田・山中・ナムスンウという「ベンチ谷澤軍団」が投入されることが多いです。ただし井出や大塚よりも先に谷澤が交代になることもあるので、親分・谷澤と十分に絡めないメンバーもいて「軍団」の実力の全貌はまだ明らかにされていません。「軍団」の5人の若手プレーヤーはいずれも類希な才能を持っているのですが、なぜか谷澤がピッチからいなくなると、突然に機能しなくなったりします。なんとも不思議な「谷澤現象」だなと思います。

  さて、「オレたちって、間違いなくJ2で一番上手いよね!」とか言ってそうな、ナルシストなプレーを連発する「軍団」ですが、まだ半分以上の日程が残るシーズンを最後まで自信満々に突き進むことができるでしょうか?主導権を握られて完敗したジュビロや湘南相手に見事に雪辱してくれるだけのポテンシャルはありそうです。親分・谷澤が試合に出られなくなった時がちょっと心配ではありますが・・・。


ジェフ1−0愛媛  得点者 (ジ) ケンペス

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