2013年6月9日日曜日

米倉の進化こそがジェフの未来!?(第18節ヴィッセル神戸)

  2013年のJ2を英プレミアリーグになぞらえると、ガンバ大阪が「マンチェスター・ユナイティッド」でヴィッセル神戸が「マンチェスター・シティ」といったところでしょうか。大阪はかつて繊維工業の発達で「東洋のマンチェスター」と呼ばれた都市なので、ちょうどイメージがぴったりです。対して東京(ロンドン)の近郊のチームのジェフ千葉は「トッテナム」かな?(チェルシーではないな・・・)

  今節の相手は「マンC」ことヴィッセル神戸で、リーグ最強といえるフィジカルを誇る「マッチョな」チームです。スタメンは全員J1強豪でもレギュラークラスばかりで、助っ人外国人は質・量ともにJリーグ最強レベルと言えます(ガンバもジェフも遜色ないが・・・)。ただそこは所詮「マンC」ということで、戦術面での完成度が低く個人の力に依存している様子も見て取れます(失礼!)。前半はシュート0に押さえ込まれたジェフでしたが、観ていてなぜだか不思議と負ける気がしませんでした。神戸にセットプレーから先制を許した後も、後半逆転できるだろうと気楽に構えていました。

  そう感じた一番の理由が、神戸の戦い方に「強者の奢り」があるように思えたからです。J2で4年目になるジェフはほとんどの試合において、一応は「格上」と見做されることが多く、対戦相手は常にジェフを警戒して守備的に布陣してくるので、その戦術の前に幾度となく苦杯を飲まされてきました。しかし、中には柏レイソルやFC東京のように「強者の戦い」を仕掛けてくるチームとの対戦もありました。意外なことに、シーズン通しての成績は多きく差は付けられたものの、柏にもFC東京にもJ2での直接対決では決して負け越してはいないのです。J2の舞台で格上と当たるときのジェフは「異常なほどに」強いです。今期もガンバ大阪にも京都サンガにもアウェイ戦で果敢に攻撃を仕掛けて、撃ち合いの末、引き分けを演じています。残る神戸・ガンバ・京都とのホームゲームでも「強豪キラー」ぶりを見せてくれると思います。

  ヴィッセルもジェフも奪ったボールを特に出しどころがない時は、ショートパスからの攻め上がりを選択する傾向にあります。ジェフはこれまで幾度となく、そのパスを中盤でカットされての失点に泣かされてきました。今年に入ってからは特に多いように感じます。このゲームでのジェフの2得点はヴィッセルが冒したミスに逆に付け込む形になりました。「人の振り見て我が振り直せ」ではありませんが、ジェフにしろヴィッセルにしろ、中盤のボールの回しかたが「古い」気がします。パススピードや精度よりも、選手の距離感ばかりを気にしている様子です。そんな単調なパス交換の応酬で試合が進むなか、相手の守備陣を切り裂いた、米倉のクロスとロングパスはとても鮮やかでした(トッテナムのベイルのようでした。移籍はしないでね!!)。

ヴィッセル神戸2−2ジェフ千葉  得点者 ケンペス2

スタメン
GK岡本 5.5△(セーブというよりゴールポストに守られた感じが・・・)
DF米倉 7.0☆(J2アシストトップは伊達ではない、さらなる進化を見せて代表の右サイドを奪え!)
DF竹内   5.5△(カバーリングが冴えていたが、失点0にしないとなかなか喜べないです)
DF山口(智)    5.0▲(神戸のフィジカルに経験で対抗してほしかったが・・・)
DF高橋    6.0△(米倉の活躍の影にかくれたが、逆サイドを駆け上がって攻撃の左右バランスを保った)
MF佐藤(健)   5.5△(前節はこの人の不在が全てだったのかもしれない、今や守備陣で信頼感抜群だ)
MF佐藤(勇)   5.0▲(強敵相手に強さを発揮するタイプなので、ゴールまで期待したが)
MF田中(佑)   5.5△(囲まれると良さが出ないが、抜け出すプレーは光る、あとはケンペス級の決定力があれば)
MF谷澤    5.0▲(そろそろプレースタイルの変化が必要か、最前線にいれば相手もビビるはずだが・・・)
MF兵働   5.0▲(決してプレーの質は悪くないが、もっと決定的な仕事を!背中の10番が泣いている)
FWケンペス    6.5△(「格下専用機」ではないことを証明した。来月のガンバ戦でもぶちかまそう!)

交代
MFナムスンウ 5.0▲(勝負強さはまだまだプロ経験が浅いので仕方ないが、素質十分なので早く覚醒を!)
MF伊藤 5.0▲(ジェフの中盤を変革させるだけのスキルがある筈、レギュラー奪え!)
DFキムヒョヌン 5.0▲(神戸のイグァンソンのような強さが頼もしい、そろそろCBでスタメンか?)


  

  

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