2014年3月15日土曜日

難産の末のスーパーゴール!(第2節ファジアーノ岡山)

  悪い予感しかしなかった開幕戦を見て、早くもジェフのサポーターが行動し、第2節で感動の勝利を手にした!めでたしめでたし。サポーターが抗議すればいくらでもチーム力が上がっていくのかもしれません。J1もJ2も実際のところ客観的に見た選手の能力ではなく、どれだけ一丸のなって戦えているかが「チーム力」となって結果を左右しています。数年前は大量補強で話題になった某関西チームがJ2に降格しましたし、某関東チームはチャンピオンチームから監督以下主力選手を次々に引き抜いていますが、優勝には手が届いていません。

  ジェフの開幕戦もそれを象徴するような一戦でした。経営が芳しくない栃木は選手の流出が止まらない状況なのですが、残った選手達が必死に自らの長所を生かしてチームに貢献していました。結果的にジェフは走り負けました。それを感じ取った知性あふれるジェフサポーターは試合後に抗議に及んだ模様。長年ジェフの試合を見て来た人ならば、開幕戦ではジェフは大勝利や今後への希望を必ず見せるチームだと知っているので、今年は明らかに「異常」だと感じていたはずです。

  第2節では今年のジェフのカギを握るであろう町田也真人選手がスタメンに復帰しました。ナム選手よりも大塚選手よりも年上の町田選手がトップ下のレギュラーポジションに定着しました。森本選手、中村太亮選手、大岩選手そして町田選手と25歳前後の4人がいつも以上に自信を持って躍動していて、なにやらチームの中に新しい「共闘心」が湧いてきている様子です。まだまだ今年になってからの「共闘関係」なので高いレベルのコンビネーションなどはなく、「理想のチームワーク」などとは程遠い状況ではありますが、お互いにプレーの理解を深めることでチームとしてさらに高いレベルにいけそうな予感はあります。

  この4人に「フォア・ザ・チーム」の姿勢が高い山口慶キャプテン、佐藤健太郎選手、田中選手、岡本選手といった少し上の世代が周りを固めていて、最年長の山口智選手と最年少の切り込み隊長・山中選手がそれぞれ個性を発揮しています。さて懸案は右サイドで悩みながらのプレーが続く様子の天野選手でしょうか。せっかく横浜マリノスからプレー機会を求めてやってきたわけですから、J2のサッカーでの効果的なプレーを意識してほしい気がします。まだまだ技巧派マリノス的なプレースタイルがジェフの周りのプレーヤーとの温度差を生んでしまっています。

  マリノスならば攻撃時には右サイドを駆け上がっていれば、中村俊輔選手からの正確なサイドチェンジのボールがきたでしょうし、万が一ボールをロストしても、中町選手が機敏にカバーしてくれたでしょう。そしてJ1とくらべていくらか技術が劣るJ2の相手選手は小柄な選手をフィジカルで押さえ込む傾向にあります。昨年の米倉選手は相手を弾き飛ばして前進するタイプでしたが・・・。

  この試合では途中から天野選手に代えて竹内選手が投入されました。J2での戦いを考えると現状では竹内選手の方がベターな気がします。特にジェフのチーム作りを念頭に置くと、やや個性的な天野選手よりも「フォア・ザ・チーム」のアラサー5人目として竹内選手を主力にしたほうが良いのでは・・・。

  それにしてもジェフのベンチメンバーは個性的な実力者が揃ってしまいました。谷澤選手、兵働選手、佐藤勇人選手、大塚選手とジェフ加入時には「救世主」として期待された選手。実際に1人でチームを変えるほどのポテンシャルは高いのですが、ジェフはこれまで十分に使いこなせませんでした。能力が高く個性が強いベテラン選手のオールスターチームは前述の某関西チームの例もあるように、いろいろ難しい面があるわけです。

  そんなわけで、現状では第2節のメンバーに右サイドに竹内選手を迎えた布陣が、「チーム力」を引き出すうえではベストな人選のように感じました。やや粒が小さい印象もありますが、町田選手と山中選手が核となって速い攻撃を繰り出していけば、得点機も増えてくるでしょうし、森本選手と田中選手の本来の決定力はJ2ならば屈指の水準ですから、プレー時間が増えるにつれて爆発してくれると楽観しています。ケンペス選手の復帰でどうなるかわかりませんが・・・。

  第3節の相手は東京ヴェルディ。開幕2連敗中のホーム味の素開催で相当な気概で立ち向かってくるでしょう。ジェフは25歳カルテットがチームを引っぱりますが、ヴェルディは今のところユース出身の高木大輔選手、菅嶋弘希選手、前田直輝選手、吉野恭平選手、安西幸輝選手と18~19歳の選手がチームの中心です。すでに吉野選手はサンフレッチェに売約済みですが、要は選手を育てて売るチーム方針です。彼らが欧州で成功し高額な移籍金が発生すればヴェルディにも「育成費」が入るという現代のサッカービジネスを追求するチームなんですね・・・。18~19歳のユース選手をベンチに1人入れるのがやっとのジェフとは全く違う感覚です。ぜひ「25歳のプライド」を見せてほしいですね。

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